嶋谷寛之君の論文がPLOS ONE誌に発表されました.

マウスもウォーミングアップする?!

最新のAI技術を用いたビデオサーモグラフィーによって一日中マウスの行動を追った結果、
マウスは休憩の状態からいざ行動を開始する前には 必ず100%、その場でモゾモゾと体を動かして
体温を上げてから 歩行を開始することが分かりました。

地味ですが、ニヤッとする観察結果だと感じております。

マウスは歩行行動をしないときも 時おりモゾモゾと体を動かして体温を上げているということも今回のサーモグラフィー観察によって初めて分かりました。

ヒトでもスポーツやフィットネスなどの運動だけでなく、その場の立ち座りや貧乏ゆすりなどの小さな運動によってかなりのエネルギーが消費され、過食による体重増加への抵抗力が高まると報告されています。このような場所の移動を伴なわない活動の生理的意味はまだ不明な点が多くよく分かっていません。今回開発したAIサーモグラフィーを用いて今後さらに研究を進めたいと考えています。

興味のある方はぜひ原著論文をご覧ください。

Shimatani H, Inoue Y, Maekawa Y, Miyake T, Yamaguchi Y, Doi M
Thermographic imaging of mouse across circadian time reveals body surface temperature elevation associated with non-locomotor body movements
PLoS One. 2021 May 28;16(5):e0252447
doi: 10.1371/journal.pone.0252447. eCollection 2021.